まちPRオフィス

ていねいな暮らしブームと『マルシン手帖』製作意図。

この春~夏、湊川・マルシン市場のPR冊子『マルシン手帖』の製作をおこなった。

はじまりは、まだ寒い時期。販促委員会での構想から、練りに練って数ヶ月。ライターさん、カメラマンさんとは現場で、ああでもない、こうでもないと話し合いながら取材撮影を進めた。デザイナーさんや、イラストレーターさんは遠方にも関わらず、わざわざ現地まで足を運んでくれ、一緒にイメージづくりを共有。休憩時間には、マルシン各店の食材や惣菜を食べながら打ち合わせをし、楽しみながらマルシンの魅力をいっしょに掘り下げた。

それぞれが、それぞれの分野でのプロ。チーム全員の共感を得ることが、いいものをつくる上でとても大切だ。もちろん、取材される側のマルシン各店店主が、とても協力的だったことも功を奏し、いいものが出来たと自負している。試行錯誤のディレクションだったとおもう。こんなディレクターに付き合ってくれた編集チーム、マルシン市場のみなさんには感謝しきり。みんなの魂が、この一冊にこもってると言っても過言ではない。

食材の新鮮さ、目利き力、品揃え、安心・安全・無添加など、レベルの高さは市場なら当然のこと。『言うてくれたらええねんで』という冊子コンセプトのとおり、知ってもらいたいのは、お客のワガママを叶えてくれる場であること。マルシン各店に"お母さん"がいるようなもの。もっと聞いて。もっと頼ってほしい。

※神戸新聞にも掲載いただきました。

もちろん、冊子を作ったからといって、すぐに市場が活性化するとは思っていない。ただ、この市場は、“知られてなさすぎる”ことが課題のひとつ。東山商店街までは足を運んでも、その先のマルシンには行かないという声をよく聞く。その先にこそ、いい店がいっぱいあるのに、存在すら知らないという人が多いのだ。

だから、まずはマルシンに足を運ぶきっかけを作りたかった。これだけ魅力的な店が揃っている市場があることを知ってほしい。対面販売での買い物の楽しさ、食材レベルの高さを知ってほしい。もちろん、市場活用術も。

 

食育だったり、安心安全な食材だったり、ていねいな暮らしだったりを、マルシェイベントなんかで実現しようとするのが昨今の流行りでもある。(かくいう私も、『ていねいな暮らし』というワードに惹かれてしまう。)

だけど、それって・・・

 

もともと市場のなかにありますから!

神戸には市場文化が根づいてますから!

マルシェ=市場そのものですから!

 

と、声を大にして言いたい。

 

『マルシン手帖』は、マルシン市場各店店頭ほか、湊川隧道一般公開日には隧道入口で配布。そのほか、兵庫図書館や神戸新開地・喜楽館にも置いてもらっています。ぜひ手にとってみてください。※ちなみに『新開地土曜マルシェ』は別の意図があってやってます。来たことある人ならそれを感じてくれるはず。悪しからず・・・。